SET-Jとは

プログラムの目的、内容など
在ボストン日本領事館、ボストン日本語学校、メッドフォード教育委員会が後援してアメリカ人教員を日本に派遣して、日本の教育、文化、習慣などを見聞きしてもらうプログラムがありました。ローレンススクールもそのプログラムに参加し、過去に校長先生、副校長先生、教育委員長、二名の先生が派遣されました。1999年には上記後援によるプログラムが終了してしまいましたが、2002年よりローレンススクールにSET-Jを立ち上げ日本人保護者の運動により継続しております。多くのアメリカ人にとって、日本は遠い上に言葉も生活様式も全く異なります。アメリカ人教諭に日本の習慣、文化や教育を理解してもらう事にこの派遣は大変大きな影響を及ぼしています。日本では、約10日間かけて各地を回り、平和記念資料館や小中学校などの訪問、ホームステイも体験します。日本全国に数百人いるローレンス帰国生、ご家族の方々、またはSET-Jの活動に興味を示してくださる他機関のご協力を頂いて、アメリカと日本での連携を取り合いながら、毎年この派遣旅行を行っています。派遣された教諭は、この貴重な体験を、毎年、全校生徒、保護者へ報告しています。

2025年7月5日土曜日

7月4日(金)~7月5日(土)静岡の学校訪問

静岡県でアテンドくださいました佐竹さんから当日の様子とお写真を共有いただきましたのでご紹介させていただきます。

前日の7月3日木曜日午後6時2分に静岡駅で、Ms.Moodieをお出迎えしました。Moodie先生は、時差ボケやお疲れの様子はなく、素敵な笑顔で静岡駅改札口に颯爽といらっしゃいました。
その後、滞在先ホテル1階のコンビニをご案内しつつ、ホテルのお部屋まで先生をお送りして、この日は失礼致しました。


7月4日金曜日

朝7時15分に、ホテルのロビーでMs.Moodie にお会いしました。車で静岡市立竜爪中学校に向かいます。市街地を抜け、徐々に住宅地や山並みの広がる緑豊かな風景が広がってきて、竜爪中学校の建物が見えてきました。

〈1日の流れ〉
午前:静岡市立竜爪中学校訪問
     朝: 全校集会
     1時限目: 特別支援学級にてMoodie 先生の授業
     2時限目: 校内案内と授業見学
     3時限目: 3年生のクラスでMoodie 先生の授業
     4時限目: 3年生の別のクラスでMoodie先生の授業
午後:静岡県立地震防災センター訪問

〈詳細〉
まず、校舎に入ると、教頭先生と担当してくださる金澤先生が出迎えてくださいました。その後、クラス毎に整列して全校集会が行われる体育館へ移動。今日の集会では、体育祭の組分けとチームカラーを決めるとのことで、その様子を見学しました。
生徒会の役員が司会進行役を務め、全クラスが赤組・青組に分かれた後は、レクリエーションの時間。チーム毎に1月1日から12月31日まで誕生日月日順に、約300名の全校生徒が整列し直します。どちらのチームが早く整列できるか、赤組vs.青組で競います。早く整列できたチームが、体育祭でのチーム対抗リレーで、インコースを走る権利を獲得できるという訳です。
金澤先生から、集会進行手順や、レクリエーションルールなど全ては、生徒のみで企画実施している事をお聞きし、更にマイクで生徒が的確な指示を出したり、生徒会長の言葉を述べたりする姿に、Moodie先生はとても感心していらっしゃいました。

1時限目は、特別支援学級にて、Ms. Moodie の授業です。まずはSimon Says のゲームからスタート。このクラスで以前Simon Saysで遊んだ事があるとのことで、楽しい時間になりました。周囲に惑わされず最後まで残った生徒さんが、自分の名前と好きなキャラクターや食べ物について、英語で自己紹介をしてくれました。Ms. Moodieは、ローレンス校やBrookline についてプレゼンテーションをしてくださいました。夏休みが2か月間あり、年に3回もvacation week があることを聞き、生徒さんが「神や〜」と羨ましがったり、竜爪中とローレンス校の在校生数や先生の数を比べたりしました。

2時限目は、校内を案内していただき、数学や理科、英語の授業を見学しました。Ms. Moodieは、水泳の授業の前に水着に着替えた生徒の皆さんが、シャワーを浴びてから入水することや、卓球台の並んだ部屋を興味深そうにご覧になりました。授業中の教室では、数学の文章題に取り組むグループの間をMoodie 先生自ら周ったり、細胞壁や核などの名称や働きについて学ぶ様子を見学、英語の授業では”I want to go hiking.” “I want to go shopping.”と英語の先生の後に続いて、Moodie 先生も生徒の皆さんと一緒にリピート復唱していました。


3•4時限目は、3年生の2クラスでMoodie 先生が授業をしてくださいました。「私はChristine 先生です。はじめまして。どうぞよろしくお願いします。」と日本語で先生がご挨拶。生徒の皆さんは驚きつつも拍手喝采。グッと引き込まれた様子でした。
まず始めに、triviaでウォームアップです。「世界で最も話されている5言語は、ヒンディー語、アラビア語、英語、中国語、スペイン語です。これを、多くの人に話されている順に並べよう」「アメリカで最も暑いのは、テキサス州、ミシシッピ州、フロリダ州、ハワイ州、ルイジアナ州の5つの州です、暑い順に並べてみよう」「人気のある5種類のお菓子、スニッカーズ、キットカット、M&M’s、Reese’s、Hershey’s。食べられている数が多い順に並べてみよう」など、面白いクイズで盛り上がりました。
その後、Ms. Moodieのプレゼンテーションになりました。生徒からの質問の中で「好きなアメリカの食べ物は何ですか」に対して、Ms. Moodieは「ピザ、パスタ」と答えると男子生徒が「No, no, no! American food! Pizza, Italian!」と鋭いツッコミが入り、教室は笑いの渦に包まれました。
その他には、「ローレンス校で授業間の休み時間はたったの3分間と聞いたけれど、トイレはいつ行っているのですか」、「先生はおいくつですか」など、様々な質問が飛び出しました。
その後は、Chrome book を使って、数人の生徒のプレゼンテーションです。二条城、清水寺、東大寺など、修学旅行で訪れたお勧めスポットについて、英語でプレゼンしてくださいました。三十三間堂の弓を射る時に立位では、三十三間(120m)もの長距離を飛ばせないので、座位にて斜め上方に向けて射ると説明がありました。その矢を放つ軌跡について「up, up, up, up, down, down, down, down」と身振り手振りを交えて熱心に伝える生徒さんの姿が印象的でした


その次は、給食の時間です。給食当番の生徒が身支度を整えて、配膳していく様子をご覧になり、生徒達と一緒に教室で昼食を取りました。
普段はもっと賑やかな給食時間とのことでした。今日は割合静かな時間となりましたが、先生は近くの席の生徒さんとお喋りを楽しんでいらっしゃいました


竜爪中の生徒の皆さんや先生方に後ろ髪を引かれながら、次に向かったのは、静岡県地震防災センターです。
こちらでは、地震が起こるメカニズム・地震が起こった時の身の守り方・避難方法・備蓄食・避難所・Theater で津波発生時の身の守り方・地震が起きた時の地盤の変化や構造物の揺れ方を学びました。また起震装置で、震度6強と震度7の揺れをMoodie先生と娘は体験しました。体験直後「20秒間の激しい揺れでした。私は事前に揺れが始まると理解して、バーに捕まり何とか持ち堪えましたが、実際はそうではない。地震はいつ来るのかわからないし、3-6分間もの長い間なんて、本当に怖い。」とおっしゃっていました。同行した私も「知る・備える・行動する」事の大切さを
多くの人々に伝えていきたいと思いました。




最後に、近くの回転寿司に立ち寄りました。先生はサーモン・いくらなど寿司5皿と3食団子1皿をお取りになりました。ごく普通の店でしたが「新鮮で美味しい」と喜んでいただけました。



7月5日土曜日

朝8時15分に先生とホテルで待ち合わせし、車で20分程の日本平へ向かいました。


生憎、薄曇りのお天気だった為、富士山はうっすら霞んで見えました。静岡特産の蛇口みかんジュースでリフレッシュして、一路静岡駅へ向かいました。


蒸し暑い日が続く中、Ms. Moodie のどんな事でも全て吸収しようという積極的な姿勢と、明るい竜爪中の生徒の皆さんや先生方、防災センターで丁寧にガイドを務めてくださった職員の方のおかげで、大変充実した時間となりました。

Ms. Moodieを受け入れてくださった竜爪中学校金澤先生をはじめ、関わってくださった全ての方々へ、深く深く御礼申し上げます。

以上、佐竹さんからご寄稿いただきました記事です。Moodie先生の良い笑顔からも盛りだくさんでとても充実した2日間であったようですね!佐竹さん、アテンドと詳細なブログ記事をありがとうございました。引き続き、Moodie先生の旅をお伝えして参りますので、お楽しみに!


※Moodie先生のブログも更新されておりますのでご案内させていただきます。

*Day3; July 4th (Shizuoka)*
*Day4; July 5th (Shizuoka - Kyoto)*

SET-J一同

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