SET-Jとは

プログラムの目的、内容など
在ボストン日本領事館、ボストン日本語学校、メッドフォード教育委員会が後援してアメリカ人教員を日本に派遣して、日本の教育、文化、習慣などを見聞きしてもらうプログラムがありました。ローレンススクールもそのプログラムに参加し、過去に校長先生、副校長先生、教育委員長、二名の先生が派遣されました。1999年には上記後援によるプログラムが終了してしまいましたが、2002年よりローレンススクールにSET-Jを立ち上げ日本人保護者の運動により継続しております。多くのアメリカ人にとって、日本は遠い上に言葉も生活様式も全く異なります。アメリカ人教諭に日本の習慣、文化や教育を理解してもらう事にこの派遣は大変大きな影響を及ぼしています。日本では、約10日間かけて各地を回り、平和記念資料館や小中学校などの訪問、ホームステイも体験します。日本全国に数百人いるローレンス帰国生、ご家族の方々、またはSET-Jの活動に興味を示してくださる他機関のご協力を頂いて、アメリカと日本での連携を取り合いながら、毎年この派遣旅行を行っています。派遣された教諭は、この貴重な体験を、毎年、全校生徒、保護者へ報告しています。

2019年4月22日月曜日

6日目(4/19)横浜

滞在6日目は、横浜の仏向小学校を訪問されました。
その時の様子をアテンドの木島様より頂きましたので紹介したいと思います。

本日の横浜は気温23℃の晴天!爽やかな気候で学校訪問日和となりました。
今日は、前日の夜に横浜入りした先生と、新横浜プリンスホテルで待ち合わせをして学校へ向かいました。
先生は「初めての日本の車でのドライブだ!」と喜んでくださり、その気さくなキャラクターに私の緊張も溶け、とても楽しいドライブとなりました。

学校に着くと、校長・副校長が出迎えてくれました。
お二人とも「英語しゃべれないから!」と仰っていましたが、明るく歓迎してくださりワインバーガー先生も喜んでくれました。

教室に入ると、5年1組は算数の授業中でした。



先生は、子供たちがとても静かに授業を受けていることに驚いていました。

ローレンスには色んな国の子供たちがいて、母国語が違うので授業内容を全て理解することが難しい。そのため少し落ち着かないのは仕方のないことだと思う、と仰っていました。

言葉も文化も違う子供たちを教えるのはとても大変なことなのだと思います。
美咲の在学中、先生方が子供たちの色んな不安や不自由に向き合い親切に対応してくれたことを、改めて有り難く思いました。

次のクラスは習字でした。
「とめ」「はね」「はらい」「そり」「てん」「おれ」という習字の書き方を教わり、「花」という漢字でそれらを練習しました。

先生はひらがなを練習しているだけあって、難なく漢字を書き終えましたが、子供たちから「こことここはくっつけた方がいいよ」「ここで一度止めてからはらうといいよ」などアドバイスをもらい、黙々と書き続けていました。
そして、枚数を重ねるごとに見る見る上手になっていきました。子供たちもびっくりするほどに!

先生は、墨汁や文鎮を貸してくれた子供たちに、その子の名前を半紙に書いてプレゼントしていました。
それを見た他の子たちは「僕も書いて!」「私も欲しい!」と半紙を持って次から次へと集まりだし、あっという間に先生の周りには人だかりができていました。
必死に書いている先生の姿は、まるでサインを求められているハリウッドスターのようでした。
そのうち、逆に先生の名前を書いてプレゼントしてくれる子も出てきて、先生の所には山のように半紙が集まりました。

 「全部ボストンに持って帰るよ!」という先生の言葉に、はにかみながらも嬉しそうな子供たちの笑顔が印象的でした。

続いて硬筆の勉強に移りました。
ドリルを見て、漢字は「へん」と「つくり」に分けられていること知り、先生はとても興味深そうでした。
子供たちは自分の練習が終わると先生の机に集まります。
「書き順が違うよ。」「線は上から下に引くんだよ。」など、子供たちに指摘されながら、先生は一生懸命に練習していました。
そして一文字書き終える度に、子供たちから拍手が起こります。
真剣に取り組む先生と、面倒見の良い子供たちの姿がとても微笑ましかったです。


授業が終わると次は給食の時間です。

先生も一緒に食べると知った子供たちは大喜び。「オレと一緒に食べよ!」「私の班に来てー」と色んな子からお誘いが
ということで、各班から代表者を出し、先生争奪のジャンケンが始まりました。とても白熱した闘いで、よっしゃー!!くそーーっ!!など様々な叫び声が教室中に響きわたりました。

こちらが本日の給食です。


昼休みは、男子からはドッジボールに誘われ、女子からはウサギ小屋に誘われ、相変わらず多忙な時間を過ごした先生です。

最後の授業は、ワインバーガー先生の受け持ちです。

先生手作りのビデオを観せると、子供たちは、クーリッジコーナーの街並みを見て、きれーい!おしゃれー!と驚いていました。
ローレンススクールの正門を見た時には、「えー!教会みたい!」とのコメントも。
体育のクラスでは、アクロバティックな回転ジャンプに「スポーツジムみたい!」「いいなー」「やりたい!」とみんな羨ましがって大盛り上がりでした。
そして、子供へのインタビューで聞き取れる単語が出た時にはとても嬉しそうでした。(サッカーやビデオゲームなど)
日本人の生徒が上手に英語を話している様子にも、とても刺激を受けたようです。
ビデオを通して、日本とアメリカの違いを強く認識してもらえたのではないかなと思います。
その後、Saimon saysのゲームではみんな大興奮!
うっかり引っかかってしまっては大笑い!
子供たちの心をがっちり掴み、さすがワインバーガー先生だな、と思いました。

こんな授業なら毎日でもいいのになー。とつぶやく子も。ワインバーガー先生の楽しいキャラクターは、日本の子供たちにも大人気でした。
たくさんの笑顔と笑い声に溢れた授業となりました。

私の想像では、5年生にもなると恥ずかしがってあまり先生に近寄ってこないのかな、と思っていたのですが、子供たちは先生に興味津々で、先生の周りにはいつも大きな輪ができていました。
別れ際には廊下まで出て見送ってくれて、なかなか先生を帰してくれませんでした。
下校途中にも、バーガー先生!バーガー先生!(短くしてこのように呼んでいました)と色んな所から声が聞こえ、先生は手を振るのに忙しそうでした。
日本人は恥ずかしがりやだと言われるけれど、こうやって積極的に声をかけてくれる子供たちを目にして、外国の人に興味を持っていることがよく分かりました。もっともっと外国人や外国の文化に触れられる機会を作ってあげられたらいいのにな、と強く思いました。
同時に、今回このような交流の機会を与えていただいたことをとても有り難く思いました。

先生を見送った後、仏向小の先生たちと話をしたのですが、担任の横尾先生は、アメリカのかけ算(筆算)のやり方に驚いておりました。「子供たちだけでなく、私もとても勉強になりました!」と仰っていました。
そしてお世話になった先生方みなさん、子供たちの喜びようがとても新鮮だったそうで、「よかったらまたいらしてください。」と言ってくださいました。

どきどきしていたアテンドですが、ワインバーガー先生の親しみやすいキャラクターと、好奇心旺盛な仏向小学校の子供たちに助けられ、訪問は大成功だったのではないかなと思います。
そして私はワインバーガー先生にお会いして、再びローレンスが恋しくなり、ますますボストンに戻りたくなってしまいました。
娘がローレンス校で得たたくさんの経験、たくさんの出会い、素晴らしい思い出の数々は今でも私たち家族の宝物です。
全てのご縁に感謝しつつ、これからも大切にしていけたら、と思っております。
今回はアテンドを任せていただき、本当にどうもありがとうございました!
SET-Jの皆さまに改めて感謝いたします。

---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
ワインバーガー先生と子供達の楽しそうな様子が写真からもとてもよく伝わってきて、皆とても良い時間をすごされたのだと思います。今回アテンドを引き受けて頂きました木島様、誠にありがとうございました。心より感謝申し上げます。

SET-J一同

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。